◆PET検診について◆

 

PET(ペット)(Positron(ホジトロン) Emission(エミション) Tomography(トモグラフィー))とは・・・

●「陽電子放射断層撮影法」という意味で、がんの検査方法の一つです。

検査薬を投与し、写真を撮るだけで一度に全身(頭部から骨盤部まで)のがんの有無や位置、進行度合いを調べることができます。

PET検査のしくみ

●がん細胞が正常細胞にくらべて3〜8倍のブドウ糖を取り込むという性質を利用します。ブドウ糖に似た物質に信号を出す特殊な薬剤(FDG)を合成して体内に注入し、しばらくしてから全身をPETで撮影します。

そのPET画像のFDGの集まり具合で、がんの有無、がんの疑われる場所、悪性の度合いが推測できます。

PET検査の特徴

●PET検査は従来のレントゲン(X線)やCT、MRIなどの組織の形で診断する検査とは異なり、細胞の働き(代謝)を直接診るため、精度の高い検査が可能になりました。

  @早期の発見が可能です。

             従来のがん検診では腫瘍の大きさが1p程度にならないと発見ができませんでしたが、PET検査で

      は早期でのo単位の大きさでの発見が可能です。

           

    A腫瘍の良性・悪性の区別や、進行度合いが推定できます。

  Bがんの転移の判定に役立ちます.

  C痛みや負担も少なく、着衣のまま、短時間(34時間)で検査できます。

PETの留意点

 ●これまでの検査よりより早期発見を可能にしたPETですが、全てのがん細胞を見つけられるわけではあり

 ません。PETの特性上、投与した薬が尿として排出される経路である腎臓・尿道・膀胱は、発見・判定が困難で

 あるといわれています。そこで、PETに加え、他の検査(CT、MRI、超音波、生化学、内視鏡)を併用すること

 で、お互いの長所と弱点がカバーされ、より精度の高い診断結果をえることができます。(PETとCTを同時

 に撮影できるPET―CTという検査装置もあります。)

 ●PET検査でわずかな(一回あたり約2.2mSv)放射線被爆はありますが、人体にほとんど影響ありません。 

 (自然界から受ける年間放射線量の2.4mSvとほぼ同じ。胃のレントゲン1回あたり約4.0mSvの約半分)

 但し、妊婦または妊娠の疑いのある方は避けて下さい。

検査費用について

 ●検査費用はPET検査のみで約10万円前後です。

 ※ドック(健康診断)でのPET検査は健康保険の対象外ですが、一部の疾患の診断に限って、保険が適用される場合が

 あります。

PET検査を受けるには・・・

 ●直接PET検査センターに申し込んで受診する。

 ●地域のPET検査センターとの提携している検診機関或いは医療機関を通して予約をとり(たとえば、人間

 ドック時のオプション検査として)、直接PET検査センターに出向いて受診する。

 

当組合ではPET検診を受診された方に補助金を支給しています。詳しくはこちら

 

PET検診実施機関一覧表